高配当株を買ってみたいけど、具体的にどの銘柄を買えば良いのか悩んでいませんか?
配当生活は憧れるけど、実際に初めて株を買う時ってこの銘柄で本当に良いのかなと不安になってしまいますよね。
実は高配当銘柄を選ぶ際にはいくつかポイントがあって、ある程度までは簡単にしぼる事ができます。
なぜなら配当状況と財務状況の数字を確認すれば良いだけだからです。
この記事では高配当株を選定する際に確認したい11個の数字を分かりやすくまとめてみました。
一つ一つの項目を理解することで、自信を持って銘柄選定できるようになります。
憧れの配当生活目指して一歩踏み出していきましょう。
最重要の配当状況を確認する
配当利回り
高配当銘柄を選定する時に一番重要な項目が配当利回りです。
株を購入した金額に対して何%の配当金を受け取ることが出来るのかを表しています。
一般的には配当利回り4%以上の銘柄を高配当株と呼んでいますが、株価は常に変動するので3.5%前後までは候補に入れておきたいですね。
上のグラフは日本5大商社の配当利回り一覧です。
例えば三菱商事の株を100万円購入すると年間で36,100円受け取れる事になります。
一株あたりの配当金(DPS)
1株あたり配当金も忘れずに確認しておきましょう。
1株につき年間で貰える実際の配当金額になります。
ポイントは金額そのものではなく過去からの推移をチェックする事。
配当金額が下がり続けていないか?
コロナショック等、金融危機の際に企業がどう立ち回ったか?
を確認します。
頻繁に減配するような企業の株は安心して保有する事はできませんよね。
大きく減配するような年があった時は、何が原因なのかを調べて納得してから購入するようにしましょう。
配当性向
配当性向は、企業が儲けたお金の中からどれぐらいを配当金に回しているのかの割合を表す数字です。
配当性向の高い低いが投資判断に直結するわけではありませんので注意しましょう。
例えば成長企業の場合、配当に資金を回すよりも設備投資や人材育成が優先されるため、配当性向は低くなりがちです。配当を支払うよりも企業価値を高めることが株主還元になります。
一方、僕たちが狙っている高配当銘柄は成熟企業が多く設備投資はあまり必要ありません。株主還元は配当で行う為、配当性向は高くなります。
成熟企業の配当性向は20%-30%が目安です。
売上や利益なのど財政状況を確認する
配当実績の数字を確認したら、次はその企業の財政状況を確認しましょう。
今までは運良く高配当を維持できていただけなのか?
これからも安定して配当金をもたらしてくれる企業なのか?
見るべき7項目を紹介していきます。
売上高
まずは、なんといっても売上高ですね。
売上高も過去の推移を確認して、頻繁に赤字転落していないか?
もし赤字転落や極端な売上減がある場合は、その年に何が起こったのかを確認し許容できるのかを判断します。
営業キャッシュフロー
営業キャッシュフローとは、企業のキャッシュフローのうち「営業取引」から生じた現金収支を表します。
商品の仕入れや販売などの営業活動(本業)による現金の流れを表す数字であり、営業損益とは違うので注意しましょう。
経営状況の安定性を判断するために重要な項目で、大前提としてプラスになっている必要があります。
ただ保険金収入等、臨時的な取引も含まれるため過去からの流れもチェックしましょう。
営業利益率
売上高に対する営業利益の割合を示す指標で、営業利益率が高いということは、本業で利益を出す力がある企業と判断することができます。
業種によって数字にばらつきがあるため、同業他社と比較してどのぐらいの水準になっているのかをチェックしましょう。
一株あたり純利益(EPS)
一株あたりの利益がどれぐらいあるのかを表す指標です。
企業規模に関係なく、一株あたりの利益を知ることができる為、企業の収益力を計ることができます。
ESPが大きいほど企業の収益は高いと判断できますし、過去からESPが増加し続けていれば、その企業は成長していると判断する事が出来ます。
ただし自社株買いをすることでもESPは上がってしまうので、詳しく分析する際は発行株式数の変動も確認しましょう。
有利子負債
借りたお金の事で、返済の義務があります。
直近で大きな借入金がある場合はチェックしましょう。
自己資本比率
総資本のうち自己資本がどれぐらいあるかを表す指標で、企業の安定性を確認することができます。
自己資本比率50%以上あれば、安心できる状態。最低でも30%は欲しいところですね。
こちらも業種ごとに目安が違うので、同業他社と比較してみましょう。
フリーキャッシュフロー
一般的には営業キャッシュフローから投資キャッシュフローを引いた数字をフリーキャッシュフローとしています。
その名の通り自由に使える現金のことで、配当の原資にもなるので見逃さないようにしましょう。
フリーキャッシュフローはプラスになっていることが大前提ですが、例えフリーキャッシュフローがプラスでも財務キャッシュフローがそれを上回るマイナスの場合、借入金を返す事は出来ません。
こちらも詳しく分析するなら、フリーキャッシュフローだけではなく財務キャッシュフローも確認しておきましょう。
魅力的な銘柄を見つけても分散が基本
高配当銘柄を選ぶ際にはその企業の配当状況と財務状況を確認しましょう。
今回紹介した11個の項目を理解する事で、銘柄選定に自信が持てるようになります。
ただし、魅力的な高配当銘柄を見つけたとしても過度な集中投資はせず必ず分散させるようにしましょう。
日本株の場合30から50銘柄を目安にして、業種も偏らないようにバランス良く投資することが大事です。
よっぽどの資産がない限り明日から即配当生活というわけにはいきませんので、焦らずゆっくりと資産形成を楽しんでいきましょう。
実際に僕が保有している高配当株も紹介していますので、合わせて参考にしてみて下さい。